□ 居心地のいい場所をつくる
私にとって居心地のいい場所と例えれば、巣穴のような包まれた空間・
冬の陽だまりの縁側・眺望の開けた木陰のベンチ・海が眺められる大樹
の下等、大体安心できて尚且つ開放的な場所です。
住宅の中はそんな気持ちで居られる場所にしたいと思っています。
囲われ感と開放感
日本の古い家屋は建具と柱だけで開け放たれて開放的ですが、深い軒の出
と室の奥行きで落ち着た空間になっています。
コートハウスの中庭は壁に囲まれ閉ざされていますが、
天空に開けているので、魅力的な空間になります。
囲われた安心感と開放的な気持ちよさを同時に感じられるような場所は
居心地のいい場所になります。
囲われ感と開放感のバランスのよい空間ををつくるには
開口部の大きさ位置はもちろんですが、室の天井高・開口対する巾奥行き
それに対するや外との繋がり方を綿密に考え設計します。
明るさ
均一に明るい室は、作業をするにはいいのですが、たまごを順光で見るよう
に平べったく奥行きのない室になってしまいます。
開口部の大きさ(形)や位置、軒の出などで光の入り方をコントロールして
室の中に濃淡の明るさをつくると、視覚的な広がりや寛げる場所になります。
素材
安価で質感のよいものを使う様にしています。
木材の無節は高価ですが、節があるものはそれほど高くないし塗装の必要の
ない所もあります。 塗り壁であれば、セルフビルドで塗れます。
自然素材だけにこだわる訳ではありませんが、メンテナンスを含めた素材を
生かす使い方をします。
□ 自然の恩恵を上手く使う事
夏の日射しを遮り、冬の日照を得るには適切な軒の出が有効です。
風が通る窓の位置を考えて空気の流れをつくり換気をします。
建物だけでなく、樹木は住環境や視覚面でも大きな手助けをしてくれます。
自然に逆らわず、四季の気候や敷地条件を考え自然の恩恵を取り入れよう
心掛けています。
□ 使い勝手や機能がしっかりしている事
よいデザインも、使いづらかったり性能が悪いと長く使う気になりません。
基本的な構造や断熱性能、生活しやすさなどを優先して考えます。
物理的性能だけではなく、心理的なデザインや使い勝手も考え
バランスよく設計していきます。
CONCEPT
松井鉄美/MT建築工房
Architect's office
家づくりの考え方
CONCEPT
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